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治療目的で禁止物質を使うときは?

病気やけがをした時、薬を使用することがあります。使用しようとしている薬が、アンチ・ドーピングのルール上、禁止されている物質だった時、どうしたらよいでしょうか?
まずは、医師や薬剤師に「禁止物質でない薬に変えることはできないか」を相談しましょう。しかし、もしそこで、禁止物質でないと治療ができないと言われてしまったら?
アスリートが「病気やけがの適切な治療」を目的として、禁止物質や禁止方法を使用する場合には、「特例」として、その使用が認められます。
そのルールのことを「TUE(Therapeutic Use Exemption:治療使用特例)」と言います。

TUEのルールは、世界統一の国際基準によって、細かく定められています。
例えば、

  • 治療する目的だからといって、全ての禁止物質、禁止方法の使用が認められるわけではありません
    禁止物質を使用しなくても、治療が可能な場合、TUEは認められません
    その他にも、TUEが認められるには、国際基準に定められている条件を満たさなくてはなりません
  • TUEは申請が必要なルールです
    禁止物質の使用を報告するルールではありません。必要な書類を準備し、申請を行います。国際基準の条件を満たしていると判定されたときにはじめて、TUEが認められます。申請書の審査によって、TUEが認められなかった場合、禁止物質や禁止方法の使用は、アンチ・ドーピングのルール違反となります。

TUEは、誰もがスポーツに平等に参加する権利を守るためのものです。その権利を正しく理解し、自身の健康を守ると同時に、フェアでクリーンなスポーツを守りましょう