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世界の連携

世界アンチ・ドーピング機構の成り立ち

世界アンチ・ドーピング機構(WADA)は、世界的なアンチ・ドーピング・ムーブメントを促進、調整、モニターする役割として、1999年11月10日に設立されました。国際オリンピック委員会(IOC)や国際パラリンピック委員会(IPC)を代表するスポーツ界と、各国政府が50:50の拠出金を負担し、協力・連携体制をとる世界の独立組織です。WADAの常任理事会・理事会も、スポーツ界と各国政府が半分ずつで構成されており、政府側の理事兼アジア地域を代表する常任理事として、日本の文部科学副大臣が就任しています。
WADAの重要な活動は「世界アンチ・ドーピング規程(Code)」が、各国で遵守されているかをモニタリングすることや、各国のアンチ・ドーピング機関の環境整備支援、自然科学・社会科学系の調査研究の促進などです。

世界アンチ・ドーピング規程の署名当事者

世界アンチ・ドーピング規程(Code)では、Codeのことを「スポーツにおける世界アンチ・ドーピング・プログラムの基礎となる基本的かつ全世界共通の文書」と定めています。国際競技連盟、各国・地域のオリンピック委員会・パラリンピック委員会、各国アンチ・ドーピング機関、主要競技大会機関などが、WADAに誓約書を提出し、署名当事者としてCodeと、それに紐づく国際基準を遵守することに同意しています。
世界アンチ・ドーピング規程の署名当事者一覧

署名当事者におけるCodeおよび国際基準の遵守については2018年4月1日より施行されている「署名当事者の規程遵守に関する国際基準」をもとに、WADAから監査、評価(制裁あり)を受けることとなっています。

ユネスコ国際規約「スポーツにおけるドーピングの防止に関する国際規約」

2007年2月1日、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の「スポーツにおけるドーピングの防止に関する国際規約」が発効されました。スポーツの持つ大きな社会的価値と教育的価値のため、WADAの設立当初より、アンチ・ドーピング活動に政府が積極的に関与する必要性が世界的に共有されていました。しかし、民間法人であるWADAが取りまとめた「世界アンチ・ドーピング規程(Code)」に対して、政府が直接採択することができないため、一部の国を除き、政府が主体的にアンチ・ドーピング活動に関わることは難しい状況でした。そのような状況の中、ユネスコが発効した「国際規約」という枠組みにより、政府の立場が明確となり、各国においてアンチ・ドーピング活動の実践と推進が行われることとなりました。 我が国では、ユネスコ国際規約の発効を受け、2007年5月、文部科学省により「スポーツにおけるドーピングの防止に関するガイドライン」が策定されました。

ITA(International Testing Agency)

ITAは、国際競技連盟(IF)や大規模大会の主催者(MEO)、政府から独立した立場で、IF、MEOや各国のアンチ・ドーピング機関へ、ドーピング検査の企画・立案・実施、教育等のサービスを提供する組織(2018年設立、本部:スイス・ローザンヌ)です。
ITA

iNADO(Institute of National Anti-Doping Organization)

iNADOは、各国のアンチ・ドーピング機関(National Anti-Doping Agency; NADO)と地域のアンチ・ドーピング機関(Regional Anti-Doping Agency; RADO)間における情報共有、連携強化を目的に設立された機関です。2012年のiNADO設立当初より、JADAも参加しています。
iNADOに参加のNADOとRADO一覧